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バロック音楽の演奏には古典調律が不可欠です。 その中でも、ミーントーン(中全音律)は長い間実用されてきた、非常に重要な音律でした。 このアプリでは、ミーントーンを中心に、純正律、及びピタゴラス音律の正確な計算上のピッチを表示し、その音を発音して確認することが出来ます。 また、五線をフリックすることによって、調を変えることが出来るので、それぞれの音律が調の変化で、どのようなピッチの変化が生じるかを確認できます。 以下、使用方法です。 ●五線の操作 楽譜を左右にフリックすれば、調を変更することが出来ます。上下にフリックすれば、音部記号を変更することが出来ます。 ●発音の指定方法 五線の任意の位置をタップします。 #,bを選ぶことによって、楽譜上の音を半音上げたり、下げたりすることが出来ます。 ●音と表示の持続について 一番下の"Poly"スイッチで、音とピッチ表示が持続するようになり、複数音の発音が可能になります。持続した音を消したい場合は、もう一度同じ音符をタップするか、"Poly"スイッチの横の"Off"スイッチをタップします。 ●ピッチ表示について● Hzのところには、実音の周波数が表示されます。centのところには、調の主音に対するセント値、及びA音に対するセント値を表示することが出来ます。セント値の基準はスイッチで切り替え可能です。 ●チューニング、音律の変更 インフォボタンで、Setting画面に移行します。この画面で、チューニングと音律の変更が出来ます。 各音律について簡単に説明します。 1.Equal temperament 平均律です。全半音が100セントで統一されます。現在の音楽で最も一般的な音律です。 2.Phthagorean Wolf:Eb-G# ピタゴラス音律です。五度積み重ねのズレ(ウルフ)はEb-G#になっており、ここのみが純正の五度からピタゴラスコンマだけ離れています。 3.Phthagorean Wolf:D-A ピタゴラス音律です。ウルフはD-Aに設定されます。この位置にウルフが設定されると、ハ長調において、ドミソ、ドファラ、シレソの三和音が純正に近い音程になります。 4.Just Intonation 純正律です。より利用しやすいように、12音固定ピッチでなく、調を選択するとその調で最も純正な和音になるように各音程を再計算します。また、C#とDbのような鍵盤上では異名同音になる音程も、別の音程として扱います。 5.1/4 Syntonic Comma 一般的なミーントーンの音律です。ウルフはEb-G#です。長三度が純正な音程になります。 6.1/5 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。長三度が純正からやや離れ、五度が純正に近づきます。 7.1/6 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。さらに長三度が純正から離れ、五度が純正に近づきます。バロックでよく使われます。 8.1/7 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。かなり平均律に近づきます。 9.Werkmeister III ヴェルクマイスター第三法です。 10.Kirnberger(1766) キルンベルガーの音律の一つで、D-Aをシントニックコンマ分狭くします。 11.Kirnberger(1771) キルンベルガーの音律の一つで、D-A, A-Eの二カ所がシントニックコンマの半分だけ狭くなります。 12.Kirnberger(1779) キルンベルガーの音律の一つで、C-G-D-A-Eはミーントーンと同じです。 なお、アプリのアイコンはバロック音楽の巨匠、モンテヴェルディの肖像です。 © © Masahiko Hasebe |
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Meantone – HASEBE Masahiko
1月 24, 2015 | コメントは受け付けていません。Tags: Music
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バロック音楽の演奏には古典調律が不可欠です。 その中でも、ミーントーン(中全音律)は長い間実用されてきた、非常に重要な音律でした。 このアプリでは、ミーントーンを中心に、純正律、及びピタゴラス音律の正確な計算上のピッチを表示し、その音を発音して確認することが出来ます。 また、五線をフリックすることによって、調を変えることが出来るので、それぞれの音律が調の変化で、どのようなピッチの変化が生じるかを確認できます。 以下、使用方法です。 ●五線の操作 楽譜を左右にフリックすれば、調を変更することが出来ます。上下にフリックすれば、音部記号を変更することが出来ます。 ●発音の指定方法 五線の任意の位置をタップします。 #,bを選ぶことによって、楽譜上の音を半音上げたり、下げたりすることが出来ます。 ●音と表示の持続について 一番下の"Poly"スイッチで、音とピッチ表示が持続するようになり、複数音の発音が可能になります。持続した音を消したい場合は、もう一度同じ音符をタップするか、"Poly"スイッチの横の"Off"スイッチをタップします。 ●ピッチ表示について● Hzのところには、実音の周波数が表示されます。centのところには、調の主音に対するセント値、及びA音に対するセント値を表示することが出来ます。セント値の基準はスイッチで切り替え可能です。 ●チューニング、音律の変更 インフォボタンで、Setting画面に移行します。この画面で、チューニングと音律の変更が出来ます。 各音律について簡単に説明します。 1.Equal temperament 平均律です。全半音が100セントで統一されます。現在の音楽で最も一般的な音律です。 2.Phthagorean Wolf:Eb-G# ピタゴラス音律です。五度積み重ねのズレ(ウルフ)はEb-G#になっており、ここのみが純正の五度からピタゴラスコンマだけ離れています。 3.Phthagorean Wolf:D-A ピタゴラス音律です。ウルフはD-Aに設定されます。この位置にウルフが設定されると、ハ長調において、ドミソ、ドファラ、シレソの三和音が純正に近い音程になります。 4.Just Intonation 純正律です。より利用しやすいように、12音固定ピッチでなく、調を選択するとその調で最も純正な和音になるように各音程を再計算します。また、C#とDbのような鍵盤上では異名同音になる音程も、別の音程として扱います。 5.1/4 Syntonic Comma 一般的なミーントーンの音律です。ウルフはEb-G#です。長三度が純正な音程になります。 6.1/5 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。長三度が純正からやや離れ、五度が純正に近づきます。 7.1/6 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。さらに長三度が純正から離れ、五度が純正に近づきます。バロックでよく使われます。 8.1/7 Syntonic Comma ミーントーンの一種です。ウルフはEb-G#です。かなり平均律に近づきます。 9.Werkmeister III ヴェルクマイスター第三法です。 10.Kirnberger(1766) キルンベルガーの音律の一つで、D-Aをシントニックコンマ分狭くします。 11.Kirnberger(1771) キルンベルガーの音律の一つで、D-A, A-Eの二カ所がシントニックコンマの半分だけ狭くなります。 12.Kirnberger(1779) キルンベルガーの音律の一つで、C-G-D-A-Eはミーントーンと同じです。 なお、アプリのアイコンはバロック音楽の巨匠、モンテヴェルディの肖像です。 © © Masahiko Hasebe |
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